mediapipeの導入については、ドローンをmediapipeでジェスチャーコントロールを参照してください。(^^♪
次に、ロボットジェスチャーコントロールのコードをご紹介します。
カメラ映像はmediapipeで認識してます。VS CODEでそこでシリアル通信をし、Ardino IDEにシリアル値を送信します。
そのシリアル値をもとにサーボーモーターを制御していきます。
**備忘録**
Pythonスクリプト (Mediapipe + シリアル通信)
1 import cv2
2 import mediapipe as mp
3 import serial
4 import time
5
6 # シリアルポートの設定(Arduinoが接続されているポートに合わせる)
7 ser = serial.Serial(‘COM6’, 9600)
8 time.sleep(2) # シリアル接続が安定するまで待つ
9#mediapipeのコード
10 mp_pose = mp.solutions.pose
11 pose = mp_pose.Pose()
12 mp_drawing = mp.solutions.drawing_utils
13
14 cap = cv2.VideoCapture(0)
15
16 while cap.isOpened():
17 success, image = cap.read()
18 if not success:
19 break
20
21 image_rgb = cv2.cvtColor(image, cv2.COLOR_BGR2RGB)
22 results = pose.process(image_rgb)
23
24 if results.pose_landmarks:
25 mp_drawing.draw_landmarks(image, results.pose_landmarks, mp_pose.POSE_CONNECTIONS)
26
27 nose = results.pose_landmarks.landmark[0]#鼻のランドマークno.
28 left_wrist = results.pose_landmarks.landmark[15] # 左手首
29
30
31 # 鼻のx座標を0〜180の範囲に変換(サーボ1の角度範囲)
顔が左から右に移動するのに応じてサーボモーターを連動させるには、顔の位置(特に鼻のx座標)を継続的に追跡し、そのx座標の変化に基づいてサーボモーターの角度を変更する必要があります。
Mediapipeを使用して鼻のx座標を取得し、その値をArduinoに送信します。x座標の範囲は0.0から1.0なので、これを0から180の範囲にスケール変換してサーボの角度に対応させます。
Mediapipeのランドマーク座標系
*(注)Mediapipeの座標系では、x座標とy座標の値は0.0から1.0の範囲で正規化されていますが、画面の左上が原点 (0,0) で、右下が (1,1) になります。具体的には:
x
が 0.0 は画面の左端、1.0 は画面の右端y
が 0.0 は画面の上端、1.0 は画面の下端
32 nose_x = int(nose.x * 180)
33 nose_x = max(0, min(180, nose_x)) # 範囲外の値を修正
####1.min(180, nose_x)
###この部分は、nose_xと180のうち、小さい方の値を返します。
- nose_xが180より小さい場合:min(180, nose_x) は nose_x を返します。
- nose_xが180より大きい場合:min(180, nose_x) は 180 を返します。
###########結果、nose_xの最大値が180に制限されます。
######2. max(0, min(180, nose_x))
###次に、上記の結果と0のうち、大きい方の値を返します。
- min(180, nose_x) が0より大きい場合:max(0, min(180, nose_x)) は min(180, nose_x) を返します。
- min(180, nose_x) が0より小さい場合:max(0, min(180, nose_x)) は 0 を返します。
#####結果、nose_xの最小値が0に制限されます
34
35 # 手首のy座標を0〜180の範囲に変換(サーボ2の角度範囲)
36 wrist_y = int((1 – left_wrist.y) * 180) # 左手首を使用(右手首を使用する場合はright_wrist.yを使用)
wrist_y = int((1 – left_wrist.y) * 180)という計算式で1から引いている理由は、Mediapipeのランドマーク座標系におけるy座標の定義と、サーボモーターの角度範囲を合わせるためです。*(注)参照
サーボモーターの角度範囲
サーボモーターの角度範囲は通常0度から180度までです。
y座標の逆転
画面の座標系では上が0.0で下が1.0ですが、視覚的には上を0度、下を180度としてサーボモーターを制御するため、座標を逆転させる必要があります。これを実現するために 1 – left_wrist.y としています。具体的には:
left_wrist.y
が 0.0 のとき、上端にあり、サーボモーターは 180度left_wrist.y
が 1.0 のとき、下端にあり、サーボモーターは 0度
この逆転を考慮した式が wrist_y = int((1 - left_wrist.y) * 180)
です。
37 wrist_y = max(0, min(180, wrist_y)) # 範囲外の値を修正
38
39 # シリアル通信でデータを送信
40 ser.write(f”{nose_x},{wrist_y}\n”.encode())
# シリアル通信でデータを送信
ser.write(f”{nose_x}\n”.encode())
ser.write(f”{nose_x}\n”.encode()) は、シリアルポートを介してデータを送信するためのPythonコードです。
1. f”{nose_x}\n”
この部分は、Pythonのf文字列を使用して、nose_x
の値を文字列としてフォーマットしています。
- f”{nose_x}” は nose_xの値を文字列に変換します。 例えば、nose_xが90の場合、f”{nose_x}” は “90” となります。
- \n は改行文字を表します。 これにより、送信する文字列の末尾に改行が追加されます。
したがって、f”{nose_x}\n” は nose_xの値に改行文字を追加した文字列を生成します。
なぜf”stringをつかうかというと、
Pythonのf文字列(フォーマット済み文字列リテラル)を使用して、nose_x
の値を文字列としてフォーマットする理由は、データをシリアルポート経由で送信する際に、nose_x
の値を適切な形式で整形し、送り出すためです。
シリアル通信でデータを送る際には、数値データ(例えば、nose_x
の値)を文字列形式に変換する必要があります。シリアルポートでは、バイナリデータか文字列データを送ることができ、通常、文字列データとして送信するのが簡単です。f文字列を使用することで、nose_x
の数値を簡単に文字列に変換できます。シリアル通信では、送信データの区切りとして改行文字(\n
)を使うことが一般的です。受信側が改行文字を検出して1行のデータの終わりとみなすことで、データの区切りを認識します。f文字列を使うことで、改行文字を簡単に追加できます。
2. .encode()
この部分は、生成された文字列をバイト列(bytes)に変換します。
- .encode() は、デフォルトでUTF-8エンコーディングを使用して文字列をバイト列に変換します。 例えば、
"90\n"
をバイト列に変換すると b’90\n’ となります。
3. ser.write()
この部分は、シリアルポートを介してデータを送信するために使用されます。
- ser は、serial.Serialオブジェクトで、特定のシリアルポートに接続されています。
- write() メソッドは、バイト列をシリアルポートに書き込みます。
41
42 cv2.putText(image, f’Nose X: {nose_x}’, (10, 30), cv2.FONT_HERSHEY_SIMPLEX, 1, (255, 0, 0), 2, cv2.LINE_AA)
43 cv2.putText(image, f’Wrist Y: {wrist_y}’, (10, 70), cv2.FONT_HERSHEY_SIMPLEX, 1, (255, 0, 0), 2,
cv2.LINE_AA)
44
45 cv2.imshow(‘Pose Estimation’, image)
46 if cv2.waitKey(5) & 0xFF == 27:
47 break
48
49 cap.release()
50 cv2.destroyAllWindows()
51 ser.close()
Arduino IDEでサーボモーターを制御:Pythonスクリプトから受信した鼻のx座標に基づいてサーボモーターの角度を設定します。
include <Servo.h>
Servo myServo; // サーボオブジェクト
int pos = 90; // 初期位置
void setup() {
myServo.attach(12); // サーボをデジタルピン12に接続
Serial.begin(9600); // シリアル通信を開始
}
void loop() {
if (Serial.available() > 0) {
String data = Serial.readStringUntil(‘\n’); // シリアルデータを読み取る *\nは、改行コードまで取得。
pos = data.toInt(); // 受信データを整数に変換
//シリアル通信で受け取った文字列をString型オブジェクトに格納している場合は、toInt()を使用します。
toInt()は文字列を整数に変換するメソッド。変換結果は、long型で返されます。
pos = constrain(pos, 0, 180); // サーボの範囲に制限
//pos = constrain(x, a, b);posを0以上180以下の範囲に収めます。
xがa以上b以下のとき、xはそのまま返ります。xがaより小さい時は、a。 bより大きい時はbが返ります。
myServo.write(pos); // サーボの位置
}
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